無リスク資産の投資比率をWRとすれば以下の制約条件の下でポートフォリオ全体の分散を最小化さすという条件付極値問題となる。これもラグランジュ関数を各変数で偏微分すると連立方程式が導ける。
制約条件


この連立方程式を解くに際して、制約条件の式で全体ポートフォリオ(リスク資産+無リスク資産)の収益率μpを何か指定する必要がある。ここではB株の収益率0.08を指定して計算しているが、無リスク資産の収益率以上であれば何でも適当な数値でよい。何かいい加減な話に聞こえるかもしれないが、敢えてインテリぶった言い方をすれば、トービン(Tobin)の分離定理の教えに従っているにすぎない。x軸にリスク指標である標準偏差をとり、y軸には収益率をとると無リスク資産収益率rを切片として接点ポートフォリを通る1次直線つまり資本市場線が引けるが、この直線は通常、右肩上がりで無限に伸びていく。つまり、どんな収益率でも計算可能ということになる。
最小分散ポートフォリオの計算と同様に連立方程式の係数行列を作る。ここまでくれば、あとは連立一次方程式を解くだけである。

行列演算で解くと以下のようになる。

Above is the efficient portfolio of 3 stocks and a risk-free asset).
上記の解はリスク資産と無リスク資産の投資割合の合計が1となるような解なので、リスク資産だけで構成される接点ポートフォリオの投資割合は下記のようにして計算し、次に
接点ポートフォリオの収益率と分散を以下のように計算する。
なお、空売りは制限されていない前提でのポートフォリオなので投資割合がマイナスの時は空売りを意味している。
calculating the weights of 3 stocks of the tangent portfolio

上記のようにシャープレシオ(Sharpe ratio)は0.230928となりこれが資本市場線(CML)の傾き(slope)となる。
無リスク資産を含む全体のポートフォリオの収益率と分散は以下のように計算できる。

無リスク資産を含む全体のポートフォリオの
分散の計算に際しては前述したように無リスク資産収益率rは定数なので、それ自体の分散はゼロとなり、リスク資産とも相関関係が無いので共分散もゼロとなる。従ってポートフォリオ(リスク資産+無リスク資産)の分散は簡単な式になる。

リスク資産と無リスク資産を含む全体のポートフォリオの収益率が
資本市場線の上にあるかどうかも確認しておく。

資本市場線の算式通りで、リスク(標準偏差)が0.303125に見合う収益率が0.08であることが確認できる。(We can confirm the return
of the portfolio of 3 stocks and a risk-free asset is on the CML)
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