割引キャッシュフロー法
現在価値は将来のキャッシュフローを一定の利子率で割り引いて計算され、貨幣の時間価値が反映されている。
このキャッシュ・フロー割引現在価値を計算する方法としては2つの考え方がある。
第1は、キャッシュ・フローに不確実なキャッシュフローを用いて、分母の割引率にリスクを反映させる方法で、
第2は、分子であるキャッシュ・フローからリスクを調整して確実性等価(certainty equivalent)のキャッシュフローに変換して、割引率にはリスクを反映させずリスクフリー利子率を用いる方法である。
キャッシュフローを通じてリスクを調整して確実性等価キャッシュフローをリスクフリー利子率で割り引く方法はリスク調整額が明示的になるという利点がある。
完全市場であれば2つの方法の結果は同一となり、不確実なキャッシュフローとリスクフリーのキャッシュフローは相互に変換可能である。
なお、ここでいうリスクとはキャッシュフローそのものの変動性リスクをいい、信用リスクなどは含まれない。
割引キャッシュフロー法の簡単な計算例や内部利益率,残余利益モデル(オールソンモデル)については下記をご参照されたい。